Profile 亀吉音楽堂のご紹介
亀吉音楽堂は昭和の香り漂う路地奥のちょっと面白い造りのスタジオです。
今後も皆様の作品に貢献できるように最大限の努力を惜しまず取り組んでいきます。
またレコーディング業務のみならず、スタジオにて各種イベントも企画してまいります。
*亀吉音楽堂(亀吉レコード)の作品が、2013年日本プロ音楽録音賞を受賞しました。
亀吉音楽堂は昭和の香り漂う路地奥のちょっと面白い造りのスタジオです。
今後も皆様の作品に貢献できるように最大限の努力を惜しまず取り組んでいきます。
またレコーディング業務のみならず、スタジオにて各種イベントも企画してまいります。
*亀吉音楽堂(亀吉レコード)の作品が、2013年日本プロ音楽録音賞を受賞しました。
亀吉音楽堂 | 代表 上田隆志 |
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亀吉レコード・音楽教室・CAFE | 代表 鈴木輪 |
業務内容 | |
Studio・office所在地 |
下記お問合せよりお願いします。 |
取引会社 |
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関連Link |
亀吉音楽堂というユーモラスな名前のレコーディングスタジオは東京の大田区、鵜の木という場所にある。
下町情緒あふれる小さな路地の突き当たりに建つ築60年という民家を見て、誰しもまさかこれがスタジオとは思わないだろう。代表でエンジニアでもある上田隆志は電源環境の大事さをよく知っていて、屋内外の配線、分電盤、アースなどを徹底的に強化している。スタジオは当然どんな音楽ジャンルでも請け負っているが、代表はかつてのR&Bやソウルが好きで、ぼくが伺った時にコントロールルームでレイチャールズをかけて もらった。ミッドレンジが濃密な音でやたら心地良かった。
ハイテクビル内のハイテクスタジオの音とは異なっていた。
そういうことなので、亀吉音楽堂レーベルからリリースされ、もちろんここで録られた後藤輝夫&佐津間純の「バットビューティフル」はまさにこのスタジオそのものの音だった。サックスとギターはまるでモノラル録音のようにスピーカー間の中央に重なりあう。
普通なら左右に分けて、それぞれ楽器のディテールを求めるのだろうけど、立体感がある二つの塊が絡み合う。
「だってふたりがひとつの音楽なんだから当たりまえでしょう」と、ベーシストでもある上田が主張しているような気がした。
両楽器ともオープンリールで録音されたオリジナルLP(それもモノラル)のよ うにぶっとい。そして音に奥行きがある。何はさておき無難を重んじがちなのが日本人エンジニアとレコード会社のディレクターだが、こういう独創的な録音表現が今後どんどん出てきてもいい。
ちなみに本作のハイレゾダウンロード版がすでに発売されていて、去年の日本プロ音楽録音賞の「ベストパフォーマー賞」を受賞したという。
CDフォーマットに収めるために、かなり苦心してマスタリングしたのではないだろうか。
Jazz life 2014年9月号に掲載されました。 JL音質探検隊(文 田中伊佐資)コーナーより
ジョージベンソンの「ブリージン」はドルビーノイズリダクションが使われていたため、現在使用しているルボックスA77単体では正確に再生することが出来ない。なんとかまともな音で聴きたいと考えていたら、本稿の編集担当のNさんが、以前に取材した「亀吉音楽堂」というスタジオにドルビーノイズリダクションがあったと教えてくれた。しかも、最近スチューダーA807も導入し稼働しているという。さらにオーナーであり、エンジニアの上田隆志氏は近年のソフト制作では常識となっているリミッターやコンプレッサーの過度な使用にも危機感を持っているという。それなら話が合いそうだということで、お邪魔することになった。
上田氏はベーシストとしても活躍していたということであり、どんなバンドで演奏していたのかを伺ったら、「ZAP」だという。このグループはビッグバンドで活躍していたマルチリード奏者、しかたたかしを中心とした9人編成のビッグコンボでかつて、僕がディレクトして2作のフュージョン系アルバムを発表している。 上田氏が参加したのは、その少し後ということだが、なんどいう奇遇だろうか。また、1976年録音の「ブリージン」は上田氏のファイバリット作品の一つということで、楽しみにしていたという。ところが、僕の確認ミスで、当日テープを持参したのが、4tr.2ch再生機を用意するのを忘れていた。そこで後日、おおくりしてスタジオにあるドルビーノイズリダクションを使って2tr.19㎝/sテープへの変換をお願いすることになった。
また上田氏はソウル系ソフトもお好きなようで前号で僕がTC-9400の試聴に使ったアレサフランクリンやロバータフラックも興味があるということで話は盛り上がった。亀吉音楽堂もプロツールスが主体だが、最近はアナログ音源の良さを再認識しているという。その端緒は、マイケルジャクソンの「オフザウォール」の海外プレスCDをリッピンぐして、その音と古いアナログディスクを聴き比べた時だという。PCモニター画像でも明らかなように、過度なダイナミックレンジの圧縮が行われ、常に大きな音量が記録されて圧迫感があり、正直、長時間聴く気になれない音だ。それに対して、アナログディスクは、伸び伸びとして、リズムの乗り良く、グル―ヴ感がある。そんなところから、アナログ時代の音源やアナログテープの音の良さを再認識し、機会があればアナログマスターを使ってゆきたいという。また仕事上、クライアントの要求に従って、過度なDレンジの圧縮をしなくてはならない点など、現代のソフト制作現場はいろいろと考えなおさなくてはならない時期に来ているのでは、と語ってくれた。僕のCD制作手法と使用機器などに違いはあるが、今後もお互いに本当に良い音を追求したいものだ。また、ぜひともアナログマスターを使用した作品をリリースしてほしいとも思う。
「マイ柱上トランス」「専用回路」「幹線分岐」「アース工事」「主分電盤ノイズ対策」、、、。究極ともいえる高品位電源供給を実現させている出水電器の電源工事。こだわり電源導入記&体験レポートをお届けする。
工事は大変だったらしい。フジクラの5.5CVをドラム巻で仕入れるほど使用。タップを使わずに壁コンセントを基本とするため、2軒を合わせて、60個。コントロールルームは壁コンだらけだ。特徴があるオーディオグレードではなく、プレーンな松下電工WN-1318を中心に使っている。「電源工事をやって、スタジオ全体が底上げされましたね。使っていたケーブルや機材に対する経験値が変わってしまい、困惑するほどです。エージングがすすんだら、以前のように落ち着きました。」
アース工事は、スタジオ施工時、そして、去年の暮(2010)の2回に分けて、行った。2回目は2Ωという驚異的な数値をマークしたものの、音はそれほど、変わらない印象だった。しかし、1週間経過したら、音像が立体的になり、ヴォーカルが強烈に生なましくなった。ある大手の音楽事務所の人が訪ねてきて、「あらが全部聴こえるのでミュージシャン泣かせ」と言われたこともあったようだ。結局、オーディオと同じで、それだ、細かいニュアンスがよく出てくるのである。
モニターのアルテック612C(604-8g入り)とガウスのモデル7228(30㎝の同軸ユニット)が見える。ユーザー訪問のような気分になって音楽をリクエストすると、「レイチャールズ アンド ベティーカーター」がかかった。リッピングデータなのだが、太やかなアナログオリジナル版のような音。そして、さすがはプロスタジ、低位が抜群だ。上田さんは個人的に60年から70年代のソウルやR&Bが好きらしく、まさに理想郷を練り上げている。最新録音もの、たとえば、ベンハーパーもシャープにモニタリングしている。これもまたごきげんだ。ともあれ、電源強化するメリットはプロもコンシューマーもない。電器が流れる機器すべてに大きな影響を与える。極めて全うなことをあらためて実感した。