バットビューティフル /後藤輝夫(SAX) 佐津間純(G) *7月CDリリース決定!

2012年11月リリース
亀吉レコード(kame004)
eonkyo:税込2,800円
i tunes:税込2,000円
後藤輝夫(sax),佐津間純(G)
ベテランサックスプレイヤー後藤輝夫と若手ギタリスト佐津間純によるスタンダードのデュオ演奏作品。
まるで会話の様な演奏をリアルに録音する為に192khz/24bitで収録。
サックスの息づかいやギターのピッキングがまるで目の前で演奏しているかの様にリアルに再現されます。 聴けば聴くほど楽しめるとても味わい深い演奏です。
 今回受賞された作品は、サックスとギターだけで、淡々とスタンダードナンバーを演奏する「But Beautiful」というアルバムの中の「Teach Me Tonight」という曲です。 ナッ ト・キング・コールが歌っていてお馴染みの曲なんですけれど、今回ハイレゾの配信ということで、192kHz/24bitという極めて広いレンジの中で、サックスとギターと、それから聴き手である自分自身も含めて、ひとつの同じ部屋の中でとても親密な関係で居合わせているという風な、音楽としてすごく上質な世界観を提示しているのではないかと思いました。 昨今はヘッドルーム目一杯まで詰め込むというような音楽が巷にあふれている中で、この編成でスタンダードナンバーをやるということ自体がすごくチャレンジだと思いますし、すごく新鮮だったと思います。

 部屋全体がいい感じで鳴っている中で、サックスのバルブの音とか、ギターの弦を擦る音とか、演奏者のイスの軋みまでが聞こえてくるような、とてもリアルでオープンなサウンドにすっかり魅了させられてしまいました。またこのアルバムは、亀吉音楽堂というスタジオで録音されたということですが、レコーディングにあたられたエンジニアの方の力量もかなりすばらしかったのではないかと思います。
(演奏家権利処理合同機構MPN 理事長 椎名 和夫)
*第20回日本プロ音楽録音賞受賞式にて
  1. Teach Me Tonight
  2. Moonlight In Vermont
  3. My One & Only Love
  4. Our Love Is Here To Stay
  5. But Beautiful
  6. Like Someone In Love
  7. The Things We Did Last Summer
  8. Round About Midnight
  9. Tres Palabras
  10. Body & Soul
  11. Little Girl Blue
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  • 日増しに深まりゆく秋の午後、窓越しに眺める木々の黄葉が折からの冷たい雨に打たれている。部屋には珈琲の香りとともに、スタンダードナンバーの心地良いメロディーが静かに漂う。慌ただしく過ぎ去る日々を暮らす者が「生きている喜び」を実感するのは、こんなつかの間のひとときだ。
    本作"But Beautiful"は、全11曲が後藤輝夫のテナーサックスと佐津間純のギターのみによるデュオという、たいへん珍しいアルバムである。
    本アルバムでは後藤の情感豊かなメロディーラインに、佐津間のギターが時に軽快にアクセントをつけ、時には主旋律を奏でるという具合に見事なコラボレーションを見せ、聴く者を飽きさせない。
    ここで演奏される曲はいずれもよく知られたスタンダードナンバーであるが、中にはよくぞ取り上げてくれたと思う曲もある。
    "Moonlight In Vermont"と"The Things We Did Last Summer"の2曲がそれだ。
    ヴァーモントの月は映画ホワイトクリスマスの印象的なシーンでも歌われるが、艶のある歌声のマーガレットホワイティングの名唱も捨てがたい。ここではギターによるイントロからサックスのクロージングまでさながらヴァーモントの丘の上で月明かりを浴びているような気持ちにさせてくれる。
    後者は英国出身、マリアンマクパートランドのピアノトリオによる気品高くクールな演奏がお勧めだが、可憐なバラードであるこの小品を後藤のテナーは美しい音色を響かせ、まさに「珠玉のような」出来栄えに仕上げている。
    概してジャズメンにありがちな「自己のプレイに陶酔したような演奏」や「テクニックばかりを見せつける味気ない演奏」の両極から程よい距離に身を置いた二人の掛け合いは、スタンダードを愛する者にとって実に好ましい。
    本アルバム中、白眉ともいえるのは、タイトル曲にもなっている"But Beautiful"と"My one and only love"であろう。
    いずれの曲も、スタンダードはこう演奏してほしいという聴き手に気持をよく理解した心配りが感じられる。 それでありながら、二人の個性は遺憾なく主張されており、その点、イージーリスニングとは一線を画す。そのあたりのさじ加減は絶妙という他はない。
    後藤のサックスには幾多のライブで鍛え上げられた確かな存在感が伝わってくる。
    一方、佐津間の抑制の利いたギターにはどこかジムホールの音色を想い起こさせるものがある。
    たとえばジムホールがビルエヴァンスと共演したVerveのアルバム"Intermodulation"を聴いてそう思う。
    本作中、1曲だけ忍ばされたラテンの名曲"Without you"もこのアルバムにしっとりとした彩りを添えている。
    そうしてギターの美しいヴァースから入るブルージーな1曲"Little Girl Blue"が一枚のアルバムを静かにしめくくる。テナーの歌うようなフレージングが懐かしい1枚のアルバムを思い出させてくれた。
    ブレンダリーのブルース曲集"Reflections"。少女のゆれ動くブルーなな心情を若き日のブレンダは余すところなく表現していて愛らしい。本アルバムは都内にある小さなスタジオ(亀吉音楽堂)で制作されているが、録音装置、録音技術ともたいへん優れており、細部の音質までこだわりを持ち、ジャケットデザインも含めていわば手作りともいえる温かみが感じられることも付け加えておこう。(松本光正 2012年11月30日)
  • 後藤輝夫 (Sax)
    1953年山形県生まれ。
    あがたもりお、今村祐司、寺下誠、南佳孝、吉田美奈子をはじめ加山雄三、ハイファイセット、松山千春、アリス、サザンオールスターズ、郷ひろみ、カルロストシキ、コロッケ、高中正義、尾崎豊、大橋純子、杉山清貴など、多数の音楽家のツアー及びレコーディングに参加。

    1995~1998まで、N.Y.在住のべーシスト中村照夫率いるライジングサンバンドのメンバーとしてN.Y.タウンホールや、バードランドに出演。
    日本ツアーにも同行する。
    さらに中村氏プロデュースによるハモンドJAZZの名盤"GOTO"や、ソウルの名曲をカヴァーした"GO AHEAD"等、自己の作品をクラウンレコードからリリースする。
    2004年 "ごめんね"「TOKYO NIGHT BEAT」をホワッツニュー・レコードよりリリース。
    2007年 今村祐司とのデュオ・アルバム「BEAT FROM THE EARTH」をリリース。
  • 佐津間純(さつまじゅん)
    1982年10月24日生まれ。
    神奈川県鎌倉出身
    2001年 洗足学園大学ジャズコースに入学。
    Richie Hart, Jon Weatley, Mark Whitfield などに師事。
    2005年5月 バークリー音楽大学を卒業。
    2006年帰国し、日本での演奏活動を開始。
    地元、湘南のラジオ局『レディオ湘南』のジャズ番組『JazzPlanet』にゲスト出演。
    2006年度ギブソンジャズギターコンテストにおいて『ジャズライフ賞』を受賞。
    2009年雑誌「Jazz Guitar」に若手ジャズギタリストの一人として紹介&インタビュー記事が掲載される。
    2009年大分県別府で行われた「Be-Beppu Jazz inn」に出演。
    2010年「佐津間純TRIO」でモーションブルーヨコハマに出演。
    現在、東京、神奈川を拠点に演奏活動をしている。
    オーソドックスなジャズギターのスタイルを貫き、ホットで美しい音色は現在もっとも注目されている若手ジャズギタリストの一人である。